続・農業プロデューサー
熱い想いを胸に実家へ戻った宮治さん。お父さんにその想いを伝えます。
「お前の言っていることは地に足がついてない、理想論だ」
と、当初はまったくとりあってもらえませんでした。その後も説得を続け、やがて「そこまで言うなら勝手にやれ」と、事実上の許しを得た宮治さん。
そしてこの日から、彼は野望への第一歩を踏み出すことになりました。
会社を辞めて実家に戻ったはいいが、お金もコネもノウハウもない中で一体何から始めたらいいのか――。そこでまずは、月に1回のメールニュースの配信と、バーベキューの開催に着手。
「メールニュースも当初はドキドキしながら配信したものです。友人や元同僚など知り合い950人くらいに送りました。『会社を辞めて実家の養豚業を継ぎました。かっこよくて、感動があって、稼げる、3K産業にしてみせます。応援してください。つきましてはバーベキューを開催するのでぜひ食べにきてください』と。するとたくさん返事をいただきました。なかには、『ITベンチャーをやるなら「ふーん」という気持ちだけれど、農業をやるなら応援してやる』といった声もあり、励まされましたね」。
大学時代と同様、バーベキューではその味にみんなが感動してくれました。
さらにそこで『みやじ豚』の虜になった人たちが口コミでその美味しさを広め、気がつくと瞬く間にお客さんが増えていったのです。まさにバーベキューマーケティング!
その後も『みやじ豚』をブランド化するためのプロデュース活動に注力。バーベキューやレストランでのイベントの開催、講演などで各地を飛び回ります。
口コミや各種メディアに取り上げられることで『みやじ豚』の認知度が高まる中、2006年9月に(株)みやじ豚を設立し、代表取締役に就任しました。現在、養豚の現場は父親の昌義さんと弟の大輔さんに託し、自身は『みやじ豚』のプロデューサー兼PRマンとして奔走。まさに三人三脚の日々です![]()
「みやじ豚をたくさん売って自分のところが潤うだけでは満足できません。あくまでも、かっこよくて、感動があって、稼げる、3K産業にすることこそが僕の使命」
と語るように、自社の業務にとどまらない活動も展開しています。
湘南地域の地域活性化を目的としたNPO法人『湘南スタイル』の運営に参画し、茅ヶ崎市から事業を受託。茅ヶ崎市の食と農業のポータルサイト『おいしい茅ヶ崎』を作った。また、実家の農業を継ぎたいけれどやっていく自信がない…そんな若者をサポートすべく、『農家の子せがれネットワーク』を立ち上げ、現在仕組み作りに取り掛かっています。
「百姓という言葉を、百の仕事ができないと農業はできないという意味合いで使用して、最近では誇りを持ってあえて自分を百姓と呼ぶ人たちが増えています。僕が考えるこれからの新しい百姓とは、農業の知識はもちろん、流通からマーケティング、営業、商品開発やレストランのプロデュースまで、まさしく一から百までトータルにできる人。僕はそんな百姓の第一人者になろうと決めたんです」
餌と育てる環境にこだわり、美味しさをとことん追求。
味には絶対の自信があると胸を張る。
さらにいつの日か、自社の事業だけでなく農業全体に自信と活気を呼び戻し、誰もが「百姓をやっています!」と胸を張れるような産業にしたい――。
それが彼の夢なのです
「みやじ豚」です!感動のおいしさですよ!!
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